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    商標権の侵害

    04/04/2014

    商標権者が商標を登録している場合、その商標または類似の商標を、指定商品/役務またはそれに類似する商品・役務に使用すると当該商標権の侵害になります。

    しかしながら、全ての使用が商標的使用とは限りません。

    例えば、作者の住所、名称を小さく記載する分には、商標的使用態様ではないですから、商標に類似する名前を記載しても侵害にはなりません。

    これは、レコードのレーベルのように大々的に宣伝するのではなく、その曲や歌の作曲者、作詞家の名称のように使用するのであれば、商標権の侵害として差止められることはない、ということです。

    そういう意味で、商標権者から侵害警告を受けた場合は、ひとまず商標的使用は中止して、作者の住所、氏名的な記載に止めておき、商標権者と交渉するのがよいと思います。

    米国特許出願のoffice actionに対するdeclaration(宣言書)

    02/06/2014

    米国に特許出願すると、いきなり特許になることもなくはないですが、通常はoffice actionというのが来ます。

    その場合、普通に反論できる場合はよいのですが、特に進歩性を主張するようなデータを提出していかにその発明をするのが難しく、または、その発明だけに優れた効果があるということを主張する場合があります。

    その際には、宣言書(Declaration、デクラレーション)を作成して提出します。

    これにより発明にinventive stepが認められて特許になる場合があります。

    ただ、office actionが来る頃には、データがどこに行ったかわからなくなっていることもありえます。研究担当者がノートを研究室に残してない場合もあり得ます。

    そういう場合には、データに基づく主張ができないので、他人の論文やデータを使って主張します。

    また、宣言書をする人の経歴も重要な意味を持ちます。発明者の場合も、研究歴が重要になりますし、第三者の専門家の場合も研究歴や職歴等も評価の対象になりえます。

    米国で特許出願して特許を取るにはいろいろなやり方があるのですが、Declarationを提出することもとても有効な手段です。

    世界各国の特許調査

    01/29/2014

    特許や特許出願について、世界中の特許文献を検索しなければならない場合があります。

    例えば、医薬や農薬では世界50か国とか100か国に特許出願することが普通にあります。

    私が以前交渉した米国ベンチャー企業は世界92か国で特許出願をしていました。もちろん、それは彼の会社の生命線となる特許で、そのベンチャー企業はその特許だけで年間数億円のライセンス収入を得ていました。

    世界92か国の特許出願費用はおそらく億に近い額だと思います。出願明細書だけで300万円位かけたようです。

    それはともかく、これからは後進国もビジネスの対象になると思われます。リバース・イノベーションというのがあり、非常に貧しい国で使えるように最小の機能(保温機能等)を持った新生児用ベッドが逆に先進国でヒット商品になる、といった例があります。つまり、コストダウンを徹底した製品が先進国でもヒット商品になりうるのです。

    もちろん、先進国の商品が後進国でヒット商品になることもありえます。ただ、そのためには、通常は、侵害調査、特許クリアランスをやっておかないと危なくて売れません。また、その国のバイヤーにしても特許侵害のおそれのある商品を仕入れて売ることはまずなく、特許保証(特許を侵害していないという保証)を求めてくると思われます。

    そんなとき、先進国であれば、オンラインのデータベースで簡単に調査できますが、インフラの整っていない後進国の場合はオンラインのデータベースさえない国がありえます。日本でも1995年以前は出願が電子化されてなくて、パトリス等の抄録で検索するのが主でした。

    2000年頃でも、東南アジアでは、特許公報を発行せず、特許庁の前のベニヤ板に特許公報を貼り出して、それを見に行かない限り特許(出願)を見ることができない国さえありました。

    今でもオンラインではなく紙の特許(出願)公報しかない国もあると思われます。そういう国の特許公報を調査するには手めくり検索で1ページづつ目視で見ていくしかありません。

    現在、日本で使用できる特許データベースの代表的なものは以下の3種類が有名です。

    NRIサイバーパテント  約90の国/機関のデータベースが使用可能
    JPネット          79か国のデータベースが使用可能
    WPI-Dewent      42か国のデータベースが使用可能

    国数の多さから言えばNRIサイバーパテント(野村総合研究所)が一番多いようです。これは欧州特許庁のDOCDBを元にしているので、こちらにアクセスできる人であれば、それが一番いいと思います。

    いずれにしても、商品を販売する国では侵害調査をするのは必須と思いますが、特許協力条約(PCT: patent corporation treaty)の加盟国は約150か国ですから、約60か国はデータベースに載っていないわけです。そのような国では、その国の特許事務所か特許調査会社に依頼して侵害調査をする必要があると思われます。日本は年間40万件位の特許出願がありますが、東南アジアでは数万件程度でしょうから、日本の特許調査に比べれば労力的にはそれほどかからないと思われますから、費用も日本よりは安く済むはずです。

    こんな特許出願明細書を書いたのは誰や?

    01/23/2014

    特許事務所では、人の出入りがかなり激しいところもあります。

    そういう事務所に入ると、ときどき、「なんやこの(メチャクチャな)明細書は?と思うような特許出願明細書に出会うことがあります。

    その明細書を書いた人はもういなくなっているので、後から入った人が担当することになります。

    最初の明細書の記載が無ければ、後からいくら頑張ってもどうしても広い権利は取れません(と言っても、後出しデータが認められたり、技術常識の議論でやや権利範囲を広くすることも全くできないわけではないですが、ものすごく苦労します)。

    特許の初心者が書いた明細書は、特許請求の範囲(請求項)がかなり広く、その割には発明の詳細な説明の部分の説明が薄い(少ない)です。

    そうなると当然に拒絶理由通知が来ます。

    特に厳しいのが記載要件違反の拒絶理由です。特許請求の範囲をサポートするだけの記載がない、と言われます。

    しかしながら、審査に入ってから特許出願明細書の記載を追加することは通常できません。どうしてもやりたければ分割出願して追加することも不可能ではないですが、それでは分割する意味がありません。出願日が繰り下がってしまいますから。

    アメリカならまだ一部継続出願(CIP:continuation in part)というのができるのでマシなのですが、日本では後から明細書の記載を追加することは、国内優先権主張出願以外ありません。

    かくして、初心者の書いた特許明細書は記載要件違反で拒絶されてしまうことが多いです。あるいは、特許請求の範囲をひどく狭いものに限定するか、になります。

    特許出願をされる場合は、特許事務所に依頼したとしても、明細書案がそのままで完璧とは限りませんから、よく読んで、論理的におかしなところはないか、もっと記載を追加した方がよい部分はないか?とじっくり検討されることをお勧めします。発明の内容を一番よく理解しているのは発明者ですから。

    もちろん、担当の弁理士や技術者が発明者の頭の中にある発明を全て引き出せればいいのですが、それができる人はそんなに多くないと思います。

    大平国際特許事務所では発明コーチング&コンサルティング(TRIZ、USIT等)もできますので、あなたの頭の中の発明を全て引き出して、さらに膨らませてみせます。最強の特許出願明細書を作成したい方、発明や研究が行き詰まって煮詰まっている方はぜひご相談下さい。以下のページにいいね!を押してコメントしていただけると回答を差し上げます。

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    米国アップル社を日本の発明家が特許権侵害で提訴し勝訴判決

    09/26/2013

    米国アップル社のiPod(携帯音楽プレーヤー)の円形スイッチが、日本人の発明家の特許権を侵害しているとして、約3億3千万円の支払いを命じる判決を東京地裁が下したそうです。しかも仮執行宣言付ですから判決確定前でも執行できます。

    日本の発明家もなかなかやるなあ、という印象ですね。

    この発明家は東京都新宿区の発明家で斎藤憲彦さん(56)。特許権者の名義は株式会社齋藤繁建築研究所となっていますから親族の会社かも知れません。

    斎藤さんは100億円の賠償を求めていました。高野輝久裁判長は仮執行を宣言したので、斎藤さんは判決が確定する前でも強制執行で3億3千万円をアップル社から回収することができます。

    斎藤さんは平成11年ころに7件の特許出願を行い、全て拒絶査定(審判含む)を受けています。その中の1件を分割出願したのが今回の特許です。昔は拒絶査定を受けても査定が確定するまでは分割出願ができました。今は拒絶査定不服審判を請求しないと分割出願できませんが。

    建築業界は一時不況で、一級建築士が面白い発明をして特許出願し、権利化してライセンスする事例もかなりありました。私の知っている限りでも3人が特許出願し、一番うまく行ったところは10億円以上の事業収入を得ていたそうです。他の1人も数億円、もう1人も数千万円の売上をあげていました。

    建築士が建築と少しだけ関連する分野で発明をしてライセンス料を得るのは意外に多いように思います。が、海外の企業、しかもアップル社からライセンス料を取るというのは日本人にとって自信にもつながるのではないでしょうか?

    斎藤さんの特許はおそらく以下だと思われます。かなり広い権利範囲となっています。

    特許-3852854(早)
    接触操作型入力装置およびその電子部品

    【原出願日】平成10年1月6日(1998.1.6)
    【出願番号】特願2005-133824(P2005-133824)
    【氏名又は名称】株式会社齋藤繁建築研究所
    【特許請求の範囲】
    【請求項1】
    リング状である軌跡上に連続してタッチ位置検出センサーが配置されたタッチ位置検知手段と、
    接点のオンまたはオフを行うプッシュスイッチ手段と
    を有し、
    前記タッチ位置検知手段におけるタッチ位置検出センサーが連続して配置される前記軌跡に沿って、前記プッシュスイッチ手段が配置され、かつ、
    前記タッチ位置検知手段におけるタッチ位置検出センサーが連続して配置される前記軌跡上における押下により、前記プッシュスイッチ手段の接点のオンまたはオフが行われる
    ことを特徴とする接触操作型入力装置。
    【請求項2】
    請求項1記載の接触操作型入力装置であって、前記プッシュスイッチが4つであることを特徴とする接触操作型入力装置。
    【請求項3】
    請求項1または請求項2記載の接触操作型入力装置を用いた小型携帯装置。

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